Memory MCP Server
- 最終確認:
- 2026-05-26
- ライセンス:
- MIT
Memory とは
Memory(長期記憶)は、AI が会話を越えて情報を保持・検索・更新する仕組みです。通常の AI は会話が終わるとすべての文脈を忘れてしまいますが、Memory を導入すると「先週話したプロジェクトの続きをやって」「私の好みに合わせて提案して」といった指示に対し、AI が自律的に過去の記憶を参照しながら応答できるようになります。
Memory MCP Server は、この長期記憶を知識グラフ(Knowledge Graph)形式で構造化して保存する設計です。単純な「メモ」ではなく、エンティティ(人・物・概念)と関係(誰が・何を・どう)の双方を保持できるため、複雑な事実関係も AI が辿れます。
Memory × AI でできること
この MCP サーバーを導入すると、AI に 会話を越えた長期記憶を持たせられます。
🧠 覚える
「私の名前は Yamada で、TypeScript が得意なエンジニアだと覚えておいて」
→ エンティティ+プロパティとして知識グラフに登録
🔍 思い出す
「前回話した要件定義の内容を思い出して、続きの実装を手伝って」
→ 過去セッションの記憶を検索して参照
🔗 つなげる
「Yamada さんは Plugy プロジェクトの PM である、と関係を追加して」
→ エンティティ間のリレーションを構築
📋 一覧化する
「これまでに覚えた私の情報を一覧で見せて」
→ 知識グラフ全体を表示・整理
提供される主なツール
Memory MCP Server が公式に提供するツール(README 明記範囲):
| ツール名 | 役割 |
|---|---|
create_entities | 新しいエンティティ(人・物・概念)を作成 |
create_relations | エンティティ間の関係を作成 |
add_observations | エンティティに観察事実を追加 |
delete_entities | エンティティを削除 |
delete_relations | 関係を削除 |
delete_observations | 観察事実を削除 |
read_graph | 知識グラフ全体を取得 |
search_nodes | キーワードでノードを検索 |
open_nodes | 特定ノードの詳細を取得 |
「エンティティ」「関係」「観察事実」の3層構造で記憶を組み立てる設計です。
Memory MCP Server について
Memory MCP Server は、MCP プロトコル元(Anthropic / modelcontextprotocol org)が提供する reference 実装です。modelcontextprotocol/servers モノレポの一部として active にメンテナンスされています。
認証・API キー・外部接続が一切不要で、npx 起動だけで即座に利用できる「ゼロ設定で動く」設計です。記憶はローカルの JSON ファイルとして保存され、外部サービスへのデータ送信は発生しません。
スペック
- 配布形態: npm パッケージ(
@modelcontextprotocol/server-memory)+ Node.js 18+ - 認証: 不要(ローカル JSON ファイル保存)
- 提供元: MCP プロトコル元の reference 実装(modelcontextprotocol/servers)/ MIT
- 対応範囲: 知識グラフ形式の長期記憶(エンティティ・関係・観察の3層構造)
- 公式ドキュメント: github.com/modelcontextprotocol/servers/tree/main/src/memory
導入手順
前提条件
- Node.js 18 以上
ステップ
- ページ上部のタブから使用環境(Claude Desktop / Cursor / Cline)を選択し、JSON 設定をコピー
- コピーした JSON を設定ファイル(claude_desktop_config.json など)に追記して保存
- クライアントを再起動
認証情報は一切不要です。npx が自動でパッケージを取得・起動します。
注意事項
- 記憶データはローカルの JSON ファイルに保存されます。デフォルトの保存先は実行環境のホームディレクトリ配下です。
- 機密情報(パスワード・API キーなど)は記憶させないよう注意してください。記憶ファイルが漏洩した場合に二次被害につながります。
- 記憶のリセットが必要な場合は、保存された JSON ファイルを削除するか、AI に「○○の記憶を削除して」と指示できます。
- 本サーバーは MCP プロトコル元の reference 実装です。Anthropic のサポート契約対象には含まれません(OSS としての MIT ライセンス提供)。
設定方法
MCP は、お使いの対応アプリ(クライアント)に下記の設定を貼り付けて使います。 タブからアプリを選び、表示された設定をコピーしてください。
Claude Desktop: Anthropic 公式のデスクトップ版 Claude アプリ
{
"mcpServers": {
"memory": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-memory"]
}
}
}
Cursor: AI 機能を内蔵したコードエディタ
{
"mcpServers": {
"memory": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-memory"]
}
}
}
Cline: VS Code に追加する AI アシスタント拡張
{
"mcpServers": {
"memory": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-memory"]
}
}
}
主なユースケース
- 「私の名前と TypeScript が得意な点を覚えておいて」と AI に伝えると、次回以降の会話でその情報を活用してくれる
- 「前回話した要件定義を思い出して続きを実装して」と頼むと、過去のセッション内容を参照して作業を再開してくれる
- 「これまで覚えた私の情報を一覧で見せて」と指示すると、蓄積された知識グラフを可視化してくれる
- プロジェクト固有の用語や慣例を AI に記憶させ、複数セッションにまたがるタスクで一貫した支援を受けられる
プラットフォーム別の注意事項
- Windows:PowerShell で実行する場合も追加の設定は不要です。認証情報が不要なため、そのまま動作します。
- プロキシ環境:社内プロキシ環境では `HTTPS_PROXY` 環境変数を合わせて設定してください。