TDnet 適時開示 とは
TDnet(適時開示情報伝達システム)は、東京証券取引所が運営する、上場企業の「適時開示」をまとめて公表する仕組みです。決算短信・業績予想の修正・配当の変更・自社株買い・会社分割など、株価に影響しうる重要なお知らせがここに集まります。
決算シーズンになると、TDnet のサイトを開いて何度も更新し、気になる企業の開示を一つずつクリックして確かめる——投資判断や IR、経営企画の情報収集では、そんな張り付き作業になりがちです。
このツールを使うと、その確認を AI への一言に置き換えられます。「最新の決算短信を一覧して」「コード 7203 の開示だけ見たい」「今日出た開示をまとめて」と頼むだけで、複数のサイトを見て回らずに必要な開示までたどり着けます。投資検討・IR・経営企画の情報収集を、AI に任せて進められます。
TDnet が扱うのは速報性のある適時開示です。有価証券報告書・四半期報告書などの定期開示や財務三表をまとめて分析したい場合は、金融庁 EDINET に対応した EDINET MCP があわせて使えます。
この TDnet 適時開示 MCP Server は、有志(ajtgjmdjp 氏)が作った非公式ツールで、東京証券取引所・JPX の公式サービスではありません。API キーや認証は不要です。なお、開示データは第三者が運営する「Yanoshin Web API」を経由して取得します(東証・JPX や Yanoshin との提携関係はありません)。
TDnet 適時開示 × AI でできること
この MCP サーバーを導入すると、適時開示の確認を AI への一言で実行できます。
🆕 最新の開示を一覧
「最新の適時開示を見せて」
→ get_latest_disclosures が直近の開示を取得
🔍 会社名・コードで検索
「『決算短信』の開示を探して」「コード 7203 を検索して」
→ search_disclosures がキーワード検索
🏢 特定企業の開示履歴
「証券コード 7203 の開示だけまとめて」
→ get_company_disclosures が企業ごとに取得
📅 特定日の開示
「今日出た開示を全部見たい」
→ get_disclosures_by_date が指定日の開示を一括取得
提供される主なツール
TDnet 適時開示 MCP Server が提供するツール(リポジトリのソースで確認した範囲):
| ツール名 | 役割 |
|---|---|
get_latest_disclosures | 直近の適時開示を取得(既定 50 件・最大 300 件) |
search_disclosures | 会社名・証券コード・タイトルのキーワードで開示を検索(既定 20 件・最大 100 件) |
get_company_disclosures | 証券コードを指定して特定企業の開示を取得 |
get_disclosures_by_date | 日付を指定してその日の開示をまとめて取得 |
取得した開示 1 件には、次の項目が構造化された形で含まれます(リポジトリのデータモデルで確認):
- 証券コード(
company_code)・会社名(company_name) - 開示タイトル(
title)・公表日時(pubdate) - 上場市場(
exchange)・開示の種別(category/自動で判定) - 開示書類 PDF の URL(
document_url)・XBRL データの URL(xbrl_url)
会社コードや種別が項目として返るので、AI に「コード順に並べて」「配当に関する開示だけ抜き出して」のように、取得した後の整理まで続けて頼めます。
TDnet サイトや API を直接使うのとの違い
TDnet の開示は、東証の TDnet サイトや、データ元の Yanoshin Web API からも見られます。この MCP サーバーを挟む利点は、用途が「AI に渡して処理する」ことにある点です。
- TDnet サイトを直接見る場合: ブラウザで人が読む前提のため、複数企業・複数日の開示を横断したり、内容を AI に要約・分類させたりはできません。MCP 経由なら、検索・抽出した開示をそのまま AI が読み取り、整理や比較まで続けられます。
- Yanoshin Web API を直接叩く場合: 自分で HTTP リクエストやレスポンスの解析を書く必要があります。MCP サーバーはその部分を引き受け、開示を型付きの構造(証券コード・会社名・タイトル・書類 URL など)に整えて返すので、AI クライアントから自然文で呼ぶだけで済みます。API キーの取得や設定も不要です。
逆に、ブラウザで 1 社の開示をさっと眺めたいだけなら、TDnet サイトを直接開く方が早い場面もあります。
TDnet 適時開示 MCP Server について
TDnet 適時開示 MCP Server(tdnet-disclosure-mcp)は、有志の開発者 ajtgjmdjp 氏が公開する MCP サーバーです。東証の適時開示情報を、AI に渡せる形に整えて取得します。
API キー・認証は不要で、uvx(または pip)で導入できます。開示データは第三者の Yanoshin Web API(webapi.yanoshin.jp)を経由して取得する設計です。
スペック
- 配布形態: PyPI パッケージ(
tdnet-disclosure-mcp)+ Python 3.10 以上 - 認証: 不要
- 提供元: コミュニティ実装(ajtgjmdjp)/ Apache-2.0
- データ源: TDnet 適時開示(第三者の Yanoshin Web API 経由・東証/JPX 非公式)
- 公式リポジトリ: github.com/ajtgjmdjp/tdnet-disclosure-mcp
関連ツール: EDINET MCP Server(同じ ajtgjmdjp 氏のコミュニティ実装)は、金融庁 EDINET の有価証券報告書など「法定開示」を扱います。TDnet が決算速報などの「適時開示」を扱うのに対し、EDINET は確定した法定開示書類を扱うため、両方を使い分けると企業調査の幅が広がります。
導入手順
前提条件
- Python 3.10 以上(
uvxが使える環境を推奨) - MCP 対応クライアント(Claude Desktop / Claude Code / Cursor / Cline / Codex / VS Code 等)
ステップ
- ページ上部のタブから使用環境を選択し、JSON 設定をコピー
- コピーした JSON を設定ファイル(claude_desktop_config.json など)に追記して保存
- クライアントを再起動
- 「最新の適時開示を見せて」と話しかけるだけで利用開始
注意事項
- このツールは東京証券取引所・JPX の公式サービスではありません。有志が公開する非公式の実装です。
- 開示データは第三者が運営する Yanoshin Web API を経由して取得します。東証/JPX や Yanoshin との提携関係はなく、データの提供状況はそのサービスに依存します。
- 開発の初期段階のツール(バージョン 0.1.x)です。仕様が変わる可能性があります。
- 取得結果は網羅性を保証するものではありません。データの形式によっては一部の開示が取得対象外になる場合があります。
- 投資判断は自己責任で行ってください。重要な情報は、必ず東証の適時開示や各社の公式発表など一次情報で確認してください。
設定方法
MCP は、お使いの対応アプリ(クライアント)に下記の設定を貼り付けて使います。 タブからアプリを選び、表示された設定をコピーしてください。
Claude Desktop / Claude Code: Claude Desktop(公式デスクトップアプリ)と Claude Code(公式CLI)は同じ JSON を使います。Desktop は設定ファイルに貼り付け、Claude Code は `.mcp.json` に記述するか `claude mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"tdnet": {
"command": "uvx",
"args": [
"tdnet-disclosure-mcp",
"serve"
]
}
}
}
Cursor: AI 機能を内蔵したコードエディタ(`~/.cursor/mcp.json` に記述)
{
"mcpServers": {
"tdnet": {
"command": "uvx",
"args": [
"tdnet-disclosure-mcp",
"serve"
]
}
}
}
Cline: VS Code に追加する AI アシスタント拡張(設定画面の MCP Servers から記述)
{
"mcpServers": {
"tdnet": {
"command": "uvx",
"args": [
"tdnet-disclosure-mcp",
"serve"
]
}
}
}
Gemini CLI: Google の AI CLI。設定形式は Claude Desktop と同じで、`~/.gemini/settings.json` の `mcpServers` に記述するか `gemini mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"tdnet": {
"command": "uvx",
"args": [
"tdnet-disclosure-mcp",
"serve"
]
}
}
}
OpenAI Codex: OpenAI の CLI/IDE。設定は TOML 形式で `~/.codex/config.toml` に記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
[mcp_servers.tdnet]
command = "uvx"
args = ["tdnet-disclosure-mcp", "serve"]VS Code: VS Code(GitHub Copilot のエージェント)。`mcp.json` の `servers` キーに記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
{
"servers": {
"tdnet": {
"type": "stdio",
"command": "uvx",
"args": [
"tdnet-disclosure-mcp",
"serve"
]
}
}
}※ Gemini CLI は Claude Desktop と同じ mcpServers 形式のため同一の JSON を表示しています。Codex / VS Code タブの設定は、上記 JSON を各公式スキーマ(Codex=~/.codex/config.toml の TOML 形式 / VS Code=mcp.json の servers キー)へ 自動変換した参考値です。貼り付け前にお使いのバージョンの公式ドキュメントもご確認ください。
主なユースケース
- 「最新の適時開示を見せて」と頼むと `get_latest_disclosures` が東証の最新の開示(決算短信・業績予想の修正・配当など)を一覧してくれる
- 「『トヨタ自動車』の開示を探して」`search_disclosures` が会社名・証券コード・キーワード(例「決算短信」「配当」)で開示を検索する
- 「証券コード 7203 の開示だけまとめて」`get_company_disclosures` が特定企業の開示履歴を取得する
- 「今日の開示を全部見たい」`get_disclosures_by_date` が指定日の開示をまとめて取得する