Time とは
Time(時刻処理)は、AI に「現在時刻を知る」「タイムゾーンを変換する」能力を与える基本ユーティリティです。
通常の AI は現在時刻を知ることができず、「今は何時?」と聞いてもおおまかな推測しか返せません。Time MCP を導入すると、実行中のマシンのシステム時刻を取得し、IANA タイムゾーンデータベースに基づいた正確な変換を行えるようになります。スマートスピーカーの時計機能のように、AI に時間感覚を与えるプラグインです。
これは Model Context Protocol(MCP)公式が提供する標準実装の一つです。
Time × AI でできること
この MCP サーバーを導入すると、AI が時刻情報をリアルタイムに扱えるようになります。
⏰ 現在時刻を知る
「今の東京の時刻は?」
→ システム時刻 + JST で正確な現在時刻を返す
🌍 タイムゾーン変換
「ロンドン時間 14:00 は東京・ニューヨーク・SF でそれぞれ何時?」
→ IANA データベースで正確に変換
このサーバーが提供するのは「現在時刻の取得」と「タイムゾーン変換」の 2 機能です。「今日から 3 週間後」のような日付計算は、
get_current_timeで得た現在時刻を起点に AI 自身が推論する形になります(専用の日付計算ツールはありません)。
提供される主なツール
Time MCP Server が公式に提供するツール:
| ツール名 | 役割 |
|---|---|
get_current_time | 指定タイムゾーンの現在時刻を取得(IANA タイムゾーン名で指定) |
convert_time | 任意の時刻をあるタイムゾーンから別タイムゾーンに変換 |
時刻取得・変換に特化した目的特化型 MCP サーバーです。サマータイム(DST)の切替期間や歴史的タイムゾーン変更も IANA データベースで自動処理されます。
Time MCP Server について
Time MCP Server は、MCP プロトコル元(Anthropic / modelcontextprotocol org)が提供する reference 実装です。modelcontextprotocol/servers モノレポの src/time 配下で active にメンテナンスされています。
実装は Python で、uv(Astral 社の Python パッケージマネージャ)の uvx コマンドで起動します。認証・API キー・外部接続は一切不要で、ローカルシステム時刻のみを参照する設計のため、オフライン環境でも動作します。
スペック
- 配布形態: PyPI パッケージ(
mcp-server-time)+uvxランナー - 認証: 不要(ローカルシステム時刻のみ参照)
- 提供元: MCP プロトコル元の reference 実装(modelcontextprotocol/servers)/ MIT
- 対応範囲: 現在時刻取得・タイムゾーン変換(IANA 準拠)
- 公式ドキュメント: github.com/modelcontextprotocol/servers/tree/main/src/time
導入手順
前提条件
- uv がインストール済みであること(推奨)
- macOS/Linux:
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh - Windows:
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"
- macOS/Linux:
ステップ
- ページ上部のタブから使用環境を選択し、JSON 設定をコピー
- コピーした JSON を設定ファイル(claude_desktop_config.json など)に追記して保存
- クライアントを再起動
認証情報は一切不要です。uvx が自動でパッケージを取得・起動します。
注意事項
- 返される時刻は AI クライアントが実行されているマシンのシステム時刻に基づきます。システム時刻がずれている場合は正確な時刻を返せません。
- サマータイム(DST)の扱いは IANA タイムゾーンデータベースに従います。実装は Python の
ZoneInfo(tzdata)を利用するため、過去・未来の特定日時や歴史的なタイムゾーン/DST ルールの変更も IANA データに基づいて反映されます。 - 本サーバーは MCP プロトコル元の reference 実装です。Anthropic のサポート契約対象には含まれません(OSS としての MIT ライセンス提供)。
設定方法
MCP は、お使いの対応アプリ(クライアント)に下記の設定を貼り付けて使います。 タブからアプリを選び、表示された設定をコピーしてください。
Claude Desktop / Claude Code: Claude Desktop(公式デスクトップアプリ)と Claude Code(公式CLI)は同じ JSON を使います。Desktop は設定ファイルに貼り付け、Claude Code は `.mcp.json` に記述するか `claude mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"time": {
"command": "uvx",
"args": ["mcp-server-time"]
}
}
}
Cursor: AI 機能を内蔵したコードエディタ(`~/.cursor/mcp.json` に記述)
{
"mcpServers": {
"time": {
"command": "uvx",
"args": ["mcp-server-time"]
}
}
}
Cline: VS Code に追加する AI アシスタント拡張(設定画面の MCP Servers から記述)
{
"mcpServers": {
"time": {
"command": "uvx",
"args": ["mcp-server-time"]
}
}
}
Gemini CLI: Google の AI CLI。設定形式は Claude Desktop と同じで、`~/.gemini/settings.json` の `mcpServers` に記述するか `gemini mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"time": {
"command": "uvx",
"args": ["mcp-server-time"]
}
}
}
OpenAI Codex: OpenAI の CLI/IDE。設定は TOML 形式で `~/.codex/config.toml` に記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
[mcp_servers.time]
command = "uvx"
args = ["mcp-server-time"]VS Code: VS Code(GitHub Copilot のエージェント)。`mcp.json` の `servers` キーに記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
{
"servers": {
"time": {
"type": "stdio",
"command": "uvx",
"args": [
"mcp-server-time"
]
}
}
}※ Gemini CLI は Claude Desktop と同じ mcpServers 形式のため同一の JSON を表示しています。Codex / VS Code タブの設定は、上記 JSON を各公式スキーマ(Codex=~/.codex/config.toml の TOML 形式 / VS Code=mcp.json の servers キー)へ 自動変換した参考値です。貼り付け前にお使いのバージョンの公式ドキュメントもご確認ください。
主なユースケース
- 「今の東京の時刻は?」と AI に聞くだけで、実行中マシンの正確な現在時刻を返してくれる
- 「ロンドン時間の 14:00 は東京・ニューヨーク・サンフランシスコでそれぞれ何時?」と複数タイムゾーン変換を一括処理してくれる
- ミーティング調整時に「東京 10:00 = 現地で何時?」と AI に聞くだけで時差計算ミスを防げる
- サマータイム(DST)の切替期間でも IANA タイムゾーンデータベースに従って正確な変換を行う
プラットフォーム別の注意事項
- WindowsPowerShell で実行する場合も追加の設定は不要です。システムのタイムゾーン設定を自動で取得します。
- プロキシ環境社内プロキシ環境での追加設定は不要です。Time MCP はローカルのシステム時刻のみを使用します。