「自社が使える補助金が分からない」を最短で解くなら、Jグランツ(デジタル庁が運営する補助金の公式検索・申請システム)を AI から検索させる方法があります。この MCP サーバーを Claude などの AI に繋ぐと、「うちの業種・規模で受付中の補助金を全部出して」と日本語で頼むだけで、全国で受付中の補助金を横断検索し、締切・上限額の概要や個別の募集要項まで取得できます。対応範囲は補助金の検索・概要把握・詳細取得までで、申請書の作成や採択分析は行いません。まず「何が使えるか」を AI で一気に把握し、実際の申請は Jグランツのポータルで進める——その入口を短くするのがこの MCP です。
Jグランツ とは
Jグランツは、デジタル庁が運営する「補助金申請のオンラインプラットフォーム」です。国・自治体が提供する数千件規模の補助金・助成金を一元的に検索・申請できる仕組みで、これまで紙とハンコと FAX で行われていた補助金申請を完全電子化したシステムとして、行政 DX の代表事例の一つです。
中小企業・スタートアップ・個人事業主にとって補助金・助成金は経営上の重要な資金源ですが、「自社が使える補助金がわからない」「申請書作成に時間がかかる」という課題がありました。Jグランツは検索 + 申請 + 状況確認を統一的に扱えるため、補助金活用のハードルを大きく下げています。
編集部が実際に動かして確認しました(5 ツール実走)。デジタル庁公式のオープンソース実装です(利用には HTTP 接続のセットアップが必要)。
Jグランツ × AI でできること
この MCP サーバーを導入すると、補助金リサーチを AI への一言で実行できます。検索・概要把握・詳細データ取得までが本 MCP の対応範囲です(申請書ドラフト自動生成・個人の申請状況確認・採択分析は本 MCP では提供されません。これらが必要な場合は jGrants ポータルで直接手続きしてください)。
🔍 補助金を発見
「IT 導入関連の受付中補助金」
→ search_subsidies でキーワード部分一致 + acceptance フィルタ(編集部が実際に動かして挙動確認済み)
📊 全国の補助金状況を把握
「いま日本全国で受付中の補助金、金額別と締切順の集計」
→ get_subsidy_overview で受付中 199 件の集計(締切期間別 / 金額規模別 / urgent 53 / high amount 33・編集部が実際に動かして取得した実数)
📄 補助金の詳細データ取得
「ものづくり補助金の最新回の詳細を取得」
→ get_subsidy_detail で募集要項テキスト + 受付期間 + 上限額(添付ファイル URL は API レスポンス次第)
📁 添付資料を Markdown で読む
「保存された募集要項 PDF を Markdown で取得」
→ get_file_content で markdown / base64 形式取得(添付がある補助金のみ・jGrants 公開 API の仕様)
提供される主なツール
Jグランツ MCP Server が公式に提供するツール:
| ツール名 | 役割 |
|---|---|
search_subsidies | 補助金検索(フィルタ対応) |
get_subsidy_detail | 特定補助金の詳細情報取得 |
get_subsidy_overview | 締切・予算額別の統計集計 |
get_file_content | 添付ファイル取得(Markdown / Base64 形式) |
ping | サーバー接続確認 |
「検索 → 詳細 → 添付確認」という補助金リサーチの基本フローをカバーする最小構成です。
Jグランツ MCP Server について
Jグランツ MCP Server は、デジタル庁(digital-go-jp org)が公開する公式オープンソース MCP サーバーです。GitHub で公開されており、誰でも自由に利用・改変できます(MIT ライセンス)。国の機関が公式に提供する MCP サーバーとして、vendor "デジタル庁" を付与しています。
接続方式は Streamable-HTTP のみです(サーバー本体は HTTP トランスポートで起動)。stdio のみ対応する Claude Desktop からは、FastMCP CLI を HTTP プロキシとして経由して接続します。PyPI には公開されておらず、git clone + uv sync でローカルセットアップが必要です。
スペック
- 配布形態: GitHub リポジトリの
git clone+uv sync(PyPI 未公開) - 認証: 不要(Jグランツ公開 API が認証不要)
- 動作環境: Python 3.11+ +
uvランナー - 対応接続方式: Streamable-HTTP(サーバー本体)。Claude Desktop など stdio クライアントは FastMCP CLI を HTTP プロキシとして経由
- 提供元: デジタル庁(公式・digital-go-jp org)/ MIT
- 対応範囲: 補助金検索・詳細取得・統計集計・添付ファイル取得
- 公式リポジトリ: github.com/digital-go-jp/jgrants-mcp-server
導入手順
前提条件
- Python 3.11 以上
uv(Python パッケージマネージャ)
セットアップ
git clone https://github.com/digital-go-jp/jgrants-mcp-server.git
cd jgrants-mcp-server
uv venv
source .venv/bin/activate
uv pip install -r requirements.txt
ステップ
- リポジトリを
git cloneしてuvで依存関係をインストール - ページ上部のタブから使用環境を選択し、JSON 設定をコピー
/path/to/jgrants-mcp-serverを上記でクローンしたディレクトリの絶対パスに置き換え- コピーした JSON を設定ファイル(claude_desktop_config.json など)に追記して保存
- クライアントを再起動
HTTP 経由接続(Streamable-HTTP)を使う場合(Roo-Code・リモート接続): uv run python -m jgrants_mcp_server.core で起動し、http://localhost:8000/mcp に接続します。
注意事項
- 対象ユーザー: 本 MCP は PyPI 未公開のため
git clone+uv pip install -r requirements.txtのローカルセットアップが必要です。Python 環境(uv)の操作に慣れた中級者以上向けの構成です。Python に不慣れな場合は、まずuvのインストール(公式ガイド)から始めてください。 - HTTP サーバーを別途起動する必要があります: 本 MCP は HTTP 経由接続(Streamable-HTTP)のみで、Claude Desktop / Cline などローカル接続(stdio)専用のクライアントは FastMCP CLI(
uvx fastmcp run http://localhost:8000/mcp)でプロキシ接続が必要です。クライアント起動の前にuv run python -m jgrants_mcp_server.core --port 8000でサーバーを立ち上げてください(編集部が実際に動かして確認済)。 get_subsidy_detailの添付ファイル DL は API 仕様次第: jGrants 公開 API は補助金ごとに添付 URL を返してくる場合と返さない場合があり、多くの補助金でfiles: {}が空応答になります(編集部が実際に複数の補助金で動かして確認)。添付がない場合は、front_subsidy_detail_page_urlを経由して jGrants ポータルで直接確認してください。get_subsidy_overviewは全国対象集計のみ: 受け付ける引数はoutput_formatのみで、keyword / 業種 / 規模での絞り込みはできません。絞り込み集計が必要な場合はsearch_subsidiesで結果を取得後にクライアント側で集計してください。get_file_contentの引数名:filename(snake_case 1 単語)でありfile_nameではありません。- Jグランツは国の公式システムのため、申請内容の正確性・虚偽記載には十分注意してください。AI が生成した申請書ドラフトは必ず人間が内容を確認・修正してから提出してください。
- API の利用には利用規約への同意が必要です。
- 補助金は予算上限や採択率があるため、「検索結果に表示された=必ず採択される」ではありません。申請前に各補助金の公募要領を必ず確認してください。
- 本 MCP はデジタル庁公式実装ですが、サポート契約等はオープンソース MIT ライセンス範囲内です。
設定方法
MCP は、お使いの対応アプリ(クライアント)に下記の設定を貼り付けて使います。 タブからアプリを選び、表示された設定をコピーしてください。
Claude Desktop / Claude Code: Claude Desktop(公式デスクトップアプリ)と Claude Code(公式CLI)は同じ JSON を使います。Desktop は設定ファイルに貼り付け、Claude Code は `.mcp.json` に記述するか `claude mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"jgrants": {
"command": "uvx",
"args": ["fastmcp", "run", "http://localhost:8000/mcp"]
}
}
}
Cursor: AI 機能を内蔵したコードエディタ(`~/.cursor/mcp.json` に記述)
{
"mcpServers": {
"jgrants": {
"url": "http://localhost:8000/mcp"
}
}
}
Cline: VS Code に追加する AI アシスタント拡張(設定画面の MCP Servers から記述)
{
"mcpServers": {
"jgrants": {
"command": "uvx",
"args": ["fastmcp", "run", "http://localhost:8000/mcp"]
}
}
}
Gemini CLI: Google の AI CLI。設定形式は Claude Desktop と同じで、`~/.gemini/settings.json` の `mcpServers` に記述するか `gemini mcp add` で追加します。
{
"mcpServers": {
"jgrants": {
"command": "uvx",
"args": ["fastmcp", "run", "http://localhost:8000/mcp"]
}
}
}
OpenAI Codex: OpenAI の CLI/IDE。設定は TOML 形式で `~/.codex/config.toml` に記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
[mcp_servers.jgrants]
command = "uvx"
args = ["fastmcp", "run", "http://localhost:8000/mcp"]VS Code: VS Code(GitHub Copilot のエージェント)。`mcp.json` の `servers` キーに記述します(下記は左の JSON から自動変換した参考値です)。
{
"servers": {
"jgrants": {
"type": "stdio",
"command": "uvx",
"args": [
"fastmcp",
"run",
"http://localhost:8000/mcp"
]
}
}
}※ Gemini CLI は Claude Desktop と同じ mcpServers 形式のため同一の JSON を表示しています。Codex / VS Code タブの設定は、上記 JSON を各公式スキーマ(Codex=~/.codex/config.toml の TOML 形式 / VS Code=mcp.json の servers キー)へ 自動変換した参考値です。貼り付け前にお使いのバージョンの公式ドキュメントもご確認ください。
主なユースケース
- 「うちの会社が使える補助金を全部教えて」と聞くだけで業種・規模に合った補助金を自動抽出してくれる
- 「IT 導入関連で受付中の補助金は?」のようにキーワードと受付状況で必要な補助金だけを絞り込める
- いま全国で受付中の補助金を、締切が近い順・金額規模別の概要としてまとめて把握できる
- 気になった補助金の募集要項・受付期間・上限額といった詳細をその場で取得できる
プラットフォーム別の注意事項
- プロキシ環境政府 API へのアクセスには社内プロキシ設定が必要な場合があります。
セットアップ・利用上の注意
- 導入・前提本 MCP は PyPI 公開されていないため、`git clone` + `uv sync` でローカルセットアップが必要です。リポジトリは `git clone https://github.com/digital-go-jp/jgrants-mcp-server.git` で取得後、`uv venv` + `uv pip install -r requirements.txt`。事前に別ターミナルで HTTP サーバーを起動しておく必要があります: `cd /path/to/jgrants-mcp-server && uv run python -m jgrants_mcp_server.core --port 8000`。Claude Desktop / Cline はこの HTTP サーバーに対して FastMCP CLI でプロキシ接続(ローカル接続を HTTP 接続に中継する形)、Cursor は直接 URL 接続します(編集部が 2026-05-23 に実際に動かして確認)。本 MCP は HTTP 経由の接続(Streamable-HTTP)のみに対応しています。Claude Desktop などローカル接続を使うクライアントは `uvx fastmcp run http://localhost:8000/mcp` プロキシ経由で接続します(公式 README より)。